✨今回のおすすめは『忘却バッテリー』
人間とは、時に自分でも想像できないような出来事に巻き込まれる生き物だ。
野球アニメと聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。熱血、友情、勝利への執念──そのすべてが、確かにこのジャンルの王道だ。
だが『忘却バッテリー』は、そこに“記憶喪失”という異質な要素を投げ込む。
「もし一つだけ 何かを忘れられるとしたら、何を選ぶ?」
物語は、忘れたはずの才能と、忘れられない過去の狭間から始まる。
🧠 あらすじ
中学硬式野球界で「怪物バッテリー」と呼ばれた二人の天才──冷静沈着な捕手・要圭と、圧倒的な球威を誇る投手・清峰葉流火。彼らは全国の強豪をなぎ倒し、誰もがその未来に期待していた。
しかし、高校入学を前にして、要圭は突如として記憶を失う。野球の知識も、勝利への執念も、かつての冷酷な人格もすべて消え去り、彼はただの「野球初心者」として都立小手指高校に進学する。
清峰はそんな要に付き添うように、野球部すら存在しない無名校を選ぶ。だが、そこにはかつて彼らに敗れ、心を折られた元天才たちが集まっていた──藤堂葵、千早瞬平、山田太郎。彼らもまた、過去の傷と向き合いながら、野球への情熱を取り戻そうとしていた。
彼らが再びバッテリーを組むとき、野球はただのスポーツではなく、「自分自身を取り戻す旅」へと変わっていく。
見どころと魅力ポイント
記憶喪失=人格の再構築
要圭というキャラクターは、記憶喪失によって“冷酷な天才捕手”から“無邪気な野球初心者”へと変貌する。だが、彼の身体はかつての技術を忘れていない。これは「人格とは記憶の集積なのか、それとも身体的経験なのか?」という問いを投げかける。
天才たちの“逃げ場”としての高校野球
小手指高校──それは、野球の名門でもなければ、勝利を目指す強豪校でもない。
だが、そこに集ったのは、かつて“勝ちすぎた”者と“負けすぎた”者たちだった。
彼らはそれぞれ、才能に傷つき、過去に囚われていた。
そんな彼らが選んだのは、「勝つための場所」ではなく、「もう一度、好きで野球を始める場所」だった。天才であるがゆえに孤独だった者たちが、無名校という“逃げ場”で初めて仲間と向き合う。その姿は、才能とは何か、努力とは何かを問い直す哲学的な問いかけでもある。
ギャグとシリアスの絶妙なバランス
『忘却バッテリー』は、記憶喪失や才能の呪縛といったシリアスなテーマが物語の核を成している。登場人物たちの過去や葛藤は深く、時に観る者の心を重くさせるほどだ。
だが、それだけでは終わらない。
要圭の「パイ毛」などの一発芸をはじめ、ふとした会話や表情に散りばめられたギャグ要素が、物語に絶妙な“緩急”を与えている。これにより、視聴者は感情の緊張をほどきながら、最後まで心地よく作品世界に浸ることができる。
📺 配信情報・視聴方法まとめ(2025年8月現在)
- Amazon Prime Video
- DMM TV
- Hulu
- ABEMA
- U-NEXT
- Nwtflix
- dアニメストア
まとめ
『忘却バッテリー』は、野球に詳しくない人でも気軽に楽しめる作品です。
登場人物たちの苦悩や葛藤は、野球という枠を超えて、すべてのスポーツ、そして人間関係に通じるものがあります。
ギャグのセンスも抜群で、シリアスな展開の合間に笑いが差し込まれることで、最後まで心地よく観ることができます。
そして何より、かっこいいシーンの数々が、観る者の心を熱くさせてくれるはず。
記憶を失っても、野球は忘れない──
そんな彼らの物語を、ぜひあなたの目で確かめてみてください。
公式サイトはこちら↓
TVアニメ『忘却バッテリー』公式サイト
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